いま、この人 ㈱エモーション 代表取締役 鈴木恵さん
いわき支部副支部長として支部をけん引する鈴木恵さんは、㈱エモーション代表取締役として、音楽教室運営とセレモニー演奏を中心に事業を展開しています。
幼少期からの夢だった音楽の道へ
鈴木さんは短大卒業後、企業などで勤め始めるも「子どもの頃大好きだったエレクトーンを仕事にしたい」と一念発起し、25歳で音楽教室運営などを学ぶ専門学校に入校。27歳でいわきに戻ると、自宅庭のプレハブで音楽教室を開校しました。そんな中で、音楽で故人を送るセレモニー演奏をスタートさせました。
「曲を覚えるのが大変です」と語る鈴木さん。数か月前から準備を進める結婚式とは異なり、亡くなってから早ければ2日で通夜を迎えるセレモニー演奏。仕事を始めた当初は、楽譜を探し、寝ずに練習して本番を迎える日も。そんな中でも、故人の思い出の曲に涙を浮かべるご遺族の姿などを力に事業を行ってきました。
セレモニープレーヤーの養成にも尽力
東日本大震災の影響で、多い時には月100本近くあった仕事も激減。「委託契約していた市内の演奏者に仕事を回せなくなってしまったことが一番つらかった」と当時を振り返ります。これを契機に2015年に法人化。現在は、法人化と同年に立ち上げた一般社団法人セレモニー演奏コーディネーター協会理事長として、セレモニープレーヤーの養成にも尽力。全国を舞台に活動をしています
心に寄り添う音色を通して、命を繋ぐお手伝いをします
今後の展開として、高齢者向けの鍵盤ハーモニカレッスンを開始。高齢者施設を訪問しての指導も視野に、音楽を楽しみながら1日でも長く健康でいられる高齢者が増える日を目指します。
「お腹の中にいる時から人生の最後を迎える時まで、地域のみなさんに寄り添える会社でありたいです」と笑顔をみせる鈴木さん。鈴木さんの様々な思いが響きあい、ハーモニーが携わった人たちを幸せにする。そんな思いを強くした取材でした。