いま、この人 

山口 和真さん(有)山口こうじ店 専務取締役(白河支部)

絶対に立て直してやる

東京農大大学院で醸造学を専攻していたものの、全く異業種の大手半導体産業に進もうと決意した矢先、母から一本の電話。「このままでは、店がつぶれる」。2019年春、帰郷して家業に入りました。確かに家業の「ヤバさ」を実感した後、10月に消費増税。もがきながら11月下旬には、池袋での催事に出展。「東京なら売れる」と大量に商品を持ち込んだ結果、3日間の売り上げ1万5千円。
 しかし、これをバネに「絶対に立て直してやる!」と決心、3年後の黒字化へ目標を設定しました。麹使用の原則を守り、毎日、新商品試作の繰り返し。一方で、地元の学生や企業とコラボして、パッケージをデザインしました。コロナ禍にもくじけず、オンラインによるみそ蔵見学、発酵食品を学ぶ「麹塾」を小中・高校に提案、「甘酒作り体験」も実施しました。マスコミの注目度が高まり、地元紙やテレビ、ラジオ、雑誌取材は今も続いています。県が推奨する六次化商品に選ばれ、ものづくり賞も頂きました。

原材料全て自家生産に

創業以来初めて原材料の自家生産に着手。耕作放棄地を活用して大豆、みそ漬け用の各種野菜などを栽培しています。エゴマの搾りかすを利用した「荏胡麻ぬか床」は主力商品になりつつあり、新商品の具体化の動きもあります。麹は米農家と直接契約に切り替え、将来は自家生産を目指します。
 同友会では、第27期の経営指針を創る会を受講し、SDGsを実現するための経営理念を策定しました。10年ビジョンには、新工場やスイーツのアンテナショップ展開、海外輸出などを描きました。