いま、この人 星 佳子さん (株)エシカル郡山代表取締役
強い理念で起業
「高齢者が活躍できる場をつくりたい」との強い思いがあり、星さんは2020年12月に㈱エシカル郡山を創業しました。看護師としてICUで勤務した経験や、東日本大震災でビッグパレットへ避難された方へ精神的なケアでの訪問や、コロナ禍による行動制限下での高齢者の認知症の悪化など目の当たりにし、「健康の大切さ」についてあらためて考えさせられたからです。2021年2月に、訪問看護ステーション「ちいきステーションtoivo(トイボ)」を立ち上げました。トイボはフィンランド語で「希望」の意味です。希望は星さんが一番大切にしている言葉であり、「地域の高齢者や、障がいや認知症を持った方、そのご家族も含めて自分らしく元気に生活ができるようにお手伝いしたい!」との思いが込められています。
さらに、そのような元気な高齢者や、軽度の認知症の方などが活躍できる場所であり、地域と繋がれる機会を具体的に形としたのが「こども食堂PENTA(ペンタ)」です。
英語で五角形を意味するペンタゴンから付けられており、子供・親・学生・高齢者・地域の5つ結んで「誰もが参加できる地域づくり」を目指した高齢者支援センターになっています。ペンタは月1~2回、不定期に開催しているそうなので、インスタグラムなどで事前に確認が必要とのことです。
働く世代にアプローチ
2023年には、企業や従業員が抱える生産性や休職につながる「職業病」に着目し、それをケアする「健康経営サービスReSTAR(リスター)」事業を立ち上げました。
専門の作業療法士・理学療法士が、「人・仕事・環境」の観点から「職業病」をさまざまな職種の視点で分析し、経営者・管理者・従業員と共にワークショップなどを通じ課題解決まで実施していく健康経営サービスです。
腰痛による経済損失は日本全体で3兆円に上るとの試算が発表されているそうなので、皆さんの会社の従業員さんの健康課題を解決し、一人ひとりがパフォーマンス高く働き続けられるためにも、ぜひ、星さんに一度相談されてはいかがでしょうか?
「いま働く世代が、退職後に自分の足で歩いたり、自分の手でご飯を食べることができる世界をつくりたい!」「介護保険や養護保険にかける税金が押さえられる未来をつくりたい!!」星さんの思いは尽きることはありません。
縁をつないだ同友会
同友会には、起業する前から女性の会員さんと交流があったため、ゲストとして例会などに参加されていたそうです。そして創業と同時に入会されました。
2022年、欠員の代わりに参加した島根県で開催の「女性経営者全国交流会」で運命的な出会いを果たします。「健康経営サービスReSTAR(リスター)」を先駆けて事業化していた島根の方にお会いできたことです。この出会いがきっかけとなり、星さんが以前から考えていたリハビリのスタッフが活躍できる3つ目の事業「ReSTAR」を立ち上げることができたのです。
星さんは、短期間で急激にスタッフが増えたため経営理念の必要性を感じ、昨年「経営指針を創る会」を受講しました。いまは、財務関係の勉強に取り組み、次の事業拡大への構想に備えています。「同友会には相談できる方や、アドバイスをもらえる方がいるので助かっています」と気丈に笑います。
これからも、地域に貢献する「エシカル郡山」として、ますますご活躍されることを願っております。