いま、この人 西田 創さん 
福島エンターテイメント(株)代表取締役社長

チームの躍進

 代表取締役社長に就任した1年目で、西田さんの率いるプロバスケットボールチーム「福島ファイヤーボンズ」は、2021ー22シーズンでB2リーグからB1への昇格を懸けて、仙台のチームとプレーオフまで進みました。残念ながら念願は叶わなかったものの、郡山のスポーツによる地域振興に大きな功績を残されました。
 そもそも「福島ファイヤーボンズ」創設のきっかけは、福島県の子どもの肥満率ワースト1の解消でした。原発事故の翌年に、福島スポーツエンタテインメント㈱は、福島の子どもたちへの取り組みとして、屋内でできるバスケットボールスクールを始めました。この取り組みがもとになり、2013年に「福島ファイヤーボンズ」の立ち上げにつながったのです。

スポーツの可能性を信じる

 西田さんは、中学生からラグビーを始めたラガーマンです。高校3年のとき、花園ラグビー場での全国大会にスクラムハーフとして出場し、西田さんの素早いパスを起点に得点を重ね、準優勝に輝きました。レギュラーを目指し、3年間ひたすら苦手なパスの練習をしてきた努力が報われた瞬間でした。大学ではキャプテンとして、チームの勝利のために組織のまとめ方やトレーニングの方法・栄養学などを独学で学び、やがてチームを率いる方法や組織を運営していくことに興味を持つようになりました。現在のチーム運営には、今まで学んだ経験が生かされているのです。

リーグ昇格へ向けて

 プレーオフで、チームはあと一歩の所まで大健闘しましたが、チームを運営する会社としては仙台の方が一枚上手だったと西田さんは冷静に分析しています。試合の集客力やスポンサーを集める営業力・施設のハード面など、B1リーグのライセンス基準をクリアしていくためにも、チームも含め運営会社の更なるレベルアップの必要性を痛感したそうです。

福島のシンボルとなる

 スポーツ分野で「福島ファイヤーボンズが福島のシンボルとなる」ことが、地域を元気にして盛り上げていくための大きな目標と話します。 
 10月1日から宝来屋 郡山総合体育館で始まる新シーズンでの活躍を期待しております。