福島市唯一の造り酒屋を残したい
~経営理念の明文化で向かうべき方向が明確になった~

報告者 ㈲金水晶酒造店 代表取締役 斎藤美幸さん(福島支部)

8 月24 日(木) あだたら支部8月例会は、本年度の県女性委員長でもある斎藤美幸さんを報告者として開催致しました。斎藤さんは、福島市で唯一の造り酒屋を残したいという思いを実現するため、平成27年4月に帰郷し斎藤家17代当主として蔵元を継ぎました。
 斎藤家は戦国時代より旅籠を営んでおりましたが、明治28年に水晶沢の霊明水を用いて日本酒造りを始めました。当初は、蝋燭屋酒造店が造る酒として「稲の花」「養老」等の銘柄で販売していましたが、後に水晶沢の金銘水で造る酒として「金水晶」と命銘され今日に至っています。
 経営を引き継いだばかりの頃は、経営内容が思った以上に深刻な状況だったそうです。酒は売れてはいても、単価が安いので利益が出ない赤字経営でした。どこから手を付けたらよいのか頭を悩ませる日々が続いたとのことです。斎藤さんが経営を引き継いだのは創業120年という節目の年でもあることから、単なる酒造りではなく「福島の誇りを伝える酒」を造るという経営理念を明文化させました。
 ロゴマークを一新し、地元の水、米に拘った酒を造り、地元の人に愛される酒をモットーに安心安全で品質に拘り、適正な価格に拘った酒造りを目指しました。また、昨年3月の福島県沖地震で蔵が甚大な被害を受け、悩んだ末に新たな地に蔵を再建しました。これからも福島市唯一の造り酒屋として誇りを伝えていただきたいと心より思った例会でした。

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