「ファーストペンギンの勇気」
〜荒れくれ漁師を束ねるチカラ〜
報告者　㈱GHIBLI　代表取締役　坪内知佳氏

5月28日（火）　第48期定時総会が郡山ビューホテルアネックスで開催されました。齋藤記子会長より、『21世紀型中小企業をめざし、強靭な経営体質をつくろう〜同友会を「組織改革で強化」し、会活動強化によって会員企業の「経営体質の強化」を推進〜』との2024年度の年間活動スローガンが読み上げられました。議長に選任された宮﨑登志行郡山支部長のスムーズな進行により、第47期活動経過報告・決算報告、第48期活動方針案・予算案ともに審議され可決されました。

　2024年度は、7つの重点課題項目・7つの組織課題・各専門グループと委員会の積極的な活動方針となります。

　引き続き開催された記念講演会では、2022年に放送されたドラマ「ファーストペンギン！」のモデル」となった坪内知佳氏から報告がありました。

　シングルマザーとして山口県萩市にある離島萩大島に移住した坪内氏は、知り合った漁労長の依頼により漁港の経営者となりました。衰退する日本の水産業を象徴するような大島の漁業を立て直すため、漁港の６次産業化に乗り出します。６次産業化とは、生産者自らが加工・流通・販売に取り組むことです。当初は漁師からは総スカン、販売元は見つからず、小さな子どもを育てながらの事業化は想像を絶する覚悟を要したことでしょう。死を覚悟しながらも、持ち前の反骨精神で乗り切り、ついに船上で取れたての魚をさばき箱詰めし、取引先の飲食店へ直送のスタイルを確立したのです。

　今、深海のような落ち着いた眼差しの奥に秘めた熱い思いは、世界の水産業を含めた地球環境に向いています。

（レポート╱クレリア　佐藤光一）