支部ニュース・相双 6月例会
「相馬野馬追の歴史に学ぶ」
~地域に根付く、千年以上の歴史を再確認~
講師:二上 文彦 氏 南相馬市 学芸員
相双支部6月例会は、南相馬市博物館の二上 文彦氏を招き「相馬野馬追の歴史に学ぶ~地域に根付く、千年以上の歴史に学ぶ」というタイトルで講演いただきました。
実に実に面白かったのですよ!。話の内容は、千葉氏から相馬藩に繋がる話だけにとどまらず、氷河期にさかのぼる相双地域の地形の変動。そんな自然現象による地理的条件を利用した祭りの歴史。そのような地政学も絡むような必然をもって相馬野馬追は始まり続けられている。そして様々な偶然の中で相馬野馬追は何のために続けられているのか続けるべきか。そんな一本の大きなストーリーで繋いでいく、非常に知的サスペンスを感じるほどの講演でした。
改めて南相馬市民の私がどれほどに相馬野馬追を理解していなかったかを思い知らされ、同時に相馬野馬追という祭礼がある地域に生きることの誇りを感じさせられました!ほんとに。
現実問題として、相馬野馬追は参加者が減少するなど岐路にあるとも言えます。これは地方のお祭りに共通する課題です。だからこそこういう大きなストーリーを多くの人々が知ることで、相馬野馬追は理屈が一貫した発展をしながら、力強く継続されていくのではないでしょうか。二上氏の話はもっと多くの人々に知って欲しいと思いました。
面白い講演は気持ちを元気にさせてくれます。私も元気になった、非常に有意義な例会でした。
(レポート/松永牛乳(株) 井上禄也)