相双支部 9月例会
地域再生と技術革新の現場を巡る
~双葉・大熊の現在地を訪ねて~
相双支部9月例会では、近隣の復興地域の現状を知りたいという意見を採用し、双葉町と大熊町の企業・施設の見学会を開催しました。
双葉町では浅野撚糸(株)双葉工場を見学。施設の案内は、浅野撚糸の若手社員の方がして下さり、企業の歴史や撚糸の製造工程、双葉に工場を構えた想いなど、お話いただきました。直売所やカフェも併設されており、地域の方々の憩いの場としての役割も担っているように感じました。
大熊町では相双会員の(株)いんふぉ.の野口さんの案内のもと、振興・復興の施設である「CREVAおおくま」「ネクストファームおおくま」「商業施設おおくまーと」などを見学。CREVAおおくまは今年オープンした複数の事業所が入った施設で、前述の(株)いんふぉ.の事務所もこちらにあります。駅近く、駐車場も広く飲食店もあるなど、まさに復興の拠点という雰囲気がありました。ネクストファームおおくまは、いちごの水耕栽培をされており、1年中いちごがとれる環境を整備されています。おおくまーとは飲食は勿論、宿泊や日帰り入浴を楽しめる施設となっております。

各所で復興の取り組みを見ることが出来ましたが、課題はやはり「人」にあると思います。浅野撚糸では今回のように視察の受け入れをしているようですが、販売所などを利用されているお客さんはまばらに思えました。CREVAおおくまやおおくまーとは、イベントなどを開催する際には人が賑わうそうですが、平日は閑散としている日もあるようです。ネクストファームは出荷数や売上に対しての人が足りない状況とのことです。そんな中でも、野口さんのように大熊に戻って事業を再開されている方もいらっしゃいます。そういった方々が、本当の意味で復興の拠点となっている。そんな風に思えた例会でした。