いま、この人 11月号

変化を受け入れ
地域と人とともに進化する
㈱リーバーテック 代表取締役
五十嵐 弘伸 さん

地域を支える地元インフラ企業

南会津郡下郷町高陦に本社を置く㈱リーバーテック。創業は先代が1978年に「下郷鉄筋工業所」としてスタートし、1990年に「㈲下郷鉄筋」として法人化。2016年には、工場を南会津町に移転。2022年4月に「㈱リーバーテック」に社名変更し、まもなく創業50年を迎える老舗企業です。

「今までは『鉄筋』の仕事が殆どだったが、社名変更によって鉄筋だけではなく土木工事全般の受注割合が増えている!」と温厚な表情で語るのは、2020年3月から代表取締役に就任されている、五十嵐弘伸さん。変更した社名の由来について、鉄筋は英語で「リーバー」、会社も川の流れのように時代の変化に対応しながら経営していきたいと語ります。「テック」は技術、先代からの技術を活かしながら、地域に貢献したいとお話しされていました。

働きやすい環境を見据えて

リーバーテックさんでは、2022年に健康経営優良事業所2022認定、2023年に、健康経営優良法人2023認定を受けておられますが、それまでにも数知れない苦労がありました。一度、多くの社員さんが一斉に退職してしまったことがあり、残った数名で夜中まで鉄筋を組んでいた苦しい経験から、今まで以上に働きやすい会社にしていきたいという熱い想いがあるそうです。また、外国人の技能実習生の受け入れが積極的に行われており、今では貴重な戦力になっています。今後も継続していきたいとお話しされていました。 同友会には南会津支部の設立時から参加し、同年の29期の経営指針を創る会にも参加し、経営指針書をつくられました。困ったときに、この経営指針書を見直して会社の方向性を考えているそうです。社員さんのことを非常に大切にされているんだなぁと伝わってきました。

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挑戦し地域に貢献する

「南会津地域の道路や公共施設の建設を通して地元に貢献したい」とお話しされていたのが印象的でした。今でも現場が大好きな五十嵐さんは社員さんよりも率先して現場に行くのでは?

建設現場は先人から受け継いできた手法を後世でも引き継ぐというイメージがありますが、リーバーテックさんでは、ドローンや3次元CADなど新しい分野の技術をすでに導入しています。また、若い世代の社員さんも増えており、その理由は、新しいことに挑戦しながら社員さんを大切にする五十嵐さんの姿勢が伝わっているからだと思いました。採用は社員さんからの紹介が殆どというのも驚きです。

同友会での出会い、交流に魅力を感じ、前向きな経営をされている㈱リーバーテックの今後が楽しみです。五十嵐さんの温厚な口調の中に、熱い想いを感じました。