郡山支部 9月例会

『経営指針づくり奮闘記』
「会社の未来が見えません」~振り向いたら誰もついてきていなかった~
報告者 ㈱エシカル郡山 代表取締役 星 佳子さん
9月27日(金)ベルヴィ郡山館で、9月例会が開催されました。
看護師として、28年間病院勤務をされた星さんが辿り着いたのは、起業という選択肢でした。
「人生100年時代」を迎えるにあたり、高齢化社会・少子化・社会保険保障・労働者不足・雇用問題など様々な課題が立ちふさがっています。これらの問題を解決すべく星さんは行動に移しました。
2020年12月に㈱エシカル郡山を創業すると、翌年2月には地域の高齢者や障がいや認知症を持った方、その家族も含めて自分らしく元気に生活ができるようにと、訪問看護・訪問リハビリ事業
「ちいきステーションtoi vo(トイボ)」を、次に、そのような元気な高齢者や軽度の認知症の方などが、もう一度社会に出て繋がる場所としての地域コミュニティ「こども食堂PENTA(ペンタ)」を立ち上げました。
更に昨年は、企業や従業員が抱える生産性の低下や休職につながる「職業病」に着目し、それを軽減するための「健康経営サービスReSTAR「(リスター)」事業を始めました。
順風満帆に進んでいると思われた経営でしたが、星さんが「経営指針を創る会」で半年かけて創り上げた経営指針をスタッフの前で発表した時、状況は一変します。
「会社の未来が見えません」「希望を掲げているのは社長だけ」とスタッフから声が上がり、星さんは職場を離れるスタッフの背中を見送るしかなかったそうです。
自分が目指す会社の方向に、自分一人だけで創り上げた経営指針であったと振り返ります。
しかし、ここで星さんは持ち前の強靭なパワーで大きな行動にでます。
厳しい環境で有名な宮城同友会に通いながら、あらためて経営指針を問い直したのです。
「会社は誰のもの?」「会社は誰のためにあるのか?」と突き詰めながら、今度はスタッフと一緒になって新たな経営指針を創り上げました。
「人を生かす経営」の大切さを経営指針創りから学んだと話す星さんに、経営者としての
更なる覚悟を垣間見ることができました。
スタッフとともに星さんが益々ご活躍されることを祈念いたします。
(レポート╱クレリア佐藤光一)
