いわき支部12月活動報告
「なみえから世界へ ~BCP~
震災、そして全国区ソウルフードへの軌跡」
鈴木 昭孝 さん (相双支部)
(株)旭屋 代表取締役
12月例会は、12月17日(北地区)、25日(南地区)の両日開催されました。今回は北地区例会についてリポートいたします。
相双支部から「なみえ焼そば」の製麺所として知られる(株)旭屋の鈴木昭孝さんをお迎えし、「なみえから世界へ ~BCP~ 震災、そして全国区ソウルフードへの軌跡」と題してご報告いただきました。震災ですべてを失った状況から事業再生を果たし現在に至る中で、鈴木さんは「自分たちを求めてくれるお客さんがいて、現状できることを提供していったことが、結果としてBCPになっていました」と語られました。当時からの出来事を表も裏もなく正直に話すその姿から、鈴木社長の人間的な魅力を感じるとともに、ポジティブ思考と“求められる商品・サービス”が事業継続には不可欠であることを学びました。
震災直後、東京の親戚宅へ避難し、やることのない日々を過ごす中で思考が次第に内向きになっていきます。良くない未来ばかりを考えてしまう中、「仕事をしているフリをしよう」と商社回りを始めた結果、「ぜひ応援させてください。仕事を再開したらお声掛けください」との言葉をいただき、新たな取引先の開拓につながりました。
また、「避難している町民のためになみえ焼そばを食べさせてあげたい」と浪江町商工会から連絡があれば、つながりのある製麺所に依頼して麺を製造・供給。「儲けるつもりもなく、最初は利益をのせずに供給していたので、正直まったく儲からなかった」と言います。しかし、協力工場に製麺を依頼することで事業を継続していく道が開かれ、さらに自社工場では対応が難しい商品でも、専門性のある他社と連携すれば商品化できることを学ばれました。


その後も、自社工場再建に向けた資金調達の話や会社の財務状況など、ここでは書ききれない内容まで、包み隠さずお話しいただきました。
・今や福島県のB級グルメの代表格として認知を得た「なみえ焼そば」という、他に代えがたい商品・サービスを持っていたこと
・自社製造が叶わぬ状況においても、旧知の製麺所とのつながりにより協力体制を構築し、代理生産の道を拓いたこと
・「仕事をしていないとダメになる」と始めた“仕事してるフリ作戦”により、失った市場を補ったこと
これらの課題に壁にぶつかりながらも一つひとつ向き合い、解決しながら前進してきたからこそ現在があるのだと感じました。その原点にあるのは、未曾有の大災害という絶望的な状況の中にあっても、「どうにかなる」と捉えるポジティブ思考でした。

(レポート/(株)ユーエヌディー 梅松 尚哉)