郡山支部 「10月支部例会」

変化対応力を高める『お役立ち』思考のすすめ
元㈱モスフードサービス 専務取締役 田村茂氏
郡山ビューホテルアネックスにて10月例会が開催され、元㈱モスフードサービス 専務取締役 田村茂氏より、ご講演いただきました。
モスバーガーは、会社設立時に創った経営理念を守り続けることで、価格競争に巻き込まれることなくライスバーガーやテリヤキバーガーなどの独自商品を開発する新しい付加価値創造にチャレンジしてきました。また、大手他社と違って、マニュアルに準じた総花的なサービスを提供するのではなく、一人一人のお客様に寄り添った「ホスピタリティ」を重要視してきました。これらの取り組みを指示してくれたモスバーガーを愛するお客様は、コロナ禍以降に多数来店することで今に繋がる成長の大きな原動力となったのです。
会社の業績が悪化してくると、強い数字意識が生まれ、前年比の呪縛に入ってしまいます。本来持っているミッションややりがいが見えなくなり社員のモチベーションが下がっていきます。ここで会社が求めるものが新たな報告書や新たなルールの場合、現場にとって価値があるとは思えない仕事が逆に増え、更に現場力を低下させてしまうのです。
経営者がすべきことは時代に即した組織風土の改革であり、社員が自由にものが言え、協力し合える関係性や魅力ある現場づくりなのです。社員は経営者のロマンや人間性に支えられており、経営者は社員のモチベーションや成長に支えられている風土の力学を肝に銘じなければならないのです。
ホスピタリティマインドは自社を愛する愛着心から生まれてくるものであり、正しい経営には、ブレない「経営理念」が根付いていることをあらためて感じさせられました。
(レポート╱クレリア 佐藤光一)
